
Nov 18, 2019
東京の代々木に「ものさす」という会社がある。ウェブまわりのデザイン・実装・運用事業を手がける数十名の組織で、神山町にサテライトオフィスもあり、神山ではフードハブ・プロジェクトという農と食の事業も始めている。
代表の林さんは「ともに生きたい人と働く」だったかな。「儲けようぜ!」とか「この社会課題を解決しよう!」といった一般的な吸引力のない言葉を掲げている人で(いや掲げていない。呟いている感じ)、でもその会社に数十名が集まり、エッチラオッチラ稼ぎながら互いの生活を成り立たせているわけだから、エライなあと思う。
ちなみに僕は、社会課題の解決にむけて雄弁な人とのコミュニケーションがあまり得意でない。〝課題〟が前面化してその人が見えにくくなるのが主な理由だ。課題や話題は豊富だけど、本人がなにを感じているのか。どこまでが仕入れた知識や情報で、どこからがその人自身の考えなのかわかりにくいことがままあるなあ、と思っている。
「ものさす」には林さんをはじめ、真鍋さんや、中庭さんや竹田さんや上村さんや真さん。これ読んでいる人にまるでわからないと思うが、数年前から仕事をご一緒している人や、公私にわたり友人関係にある人も多く、けっこう親しみがある。
その「ものさす」から、組織のあり方や会社の次の状況づくりをめぐる相談をもらって、8, 9, 10月に全3回の勉強会(希望者のみ参加)を担当した。今日、その様子を勝股さんが記事公開した。
モノサス社内勉強会レポート~西村佳哲さんに学ぶ、よいミーティングのつくり方
2019-11-18
レポートには、第1回目の「よいミーティング、とは?」という2.5時間の勉強会の様子が載っている。興味が生まれたら買って読めるといいかと思い、教材には青木将幸さんの『マーキーのこんな会議を見た!!―やってみよう、ファシリテーション』を使った。
で、こんなことを話し合ってみたり、

本に書かれている進め方で一通りミーティングしたあと、その概念化を試みる。フレームワークには青木さん定番の「会議の4段階」を活用。

彼が各地で手がけている「よい会議講座」はとてもいいと思っていて、東京都美術館「とびらプロジェクト」の基礎講座の講師にも推薦。2年前からそこでもご一緒している。
友だちに教わってきたことを、友だちの教材で、友だちの会社に提供している。以前これまた友だちのアートディレクター・佐藤直樹さん(『自分の仕事をつくる』等の装丁も手がけてくれた人)に「あなたにとって仕事とはなに?」と訊いたところ、速攻で「ひとづきあい」と返ってきたのを思い出す。僕もそうです。