Aug 16, 2021

神山の友人が新しいプロジェクトを立ち上げる。「食農教育NPO」という活動体で、動きそのものは昨年からあった。中心人物は樋口明日香さん。そのNPOを一緒に育ててゆくメンバーを募集!ということで、求人記事を頼まれた。

 すべての子どもに農体験を
 神山の新しいプロジェクト「食農教育NPO」が、立ち上げメンバーを募集

 https://www.in-kamiyama.jp/recruitment/59794/

1時間ほどのインタビューから書き起こしたものをベースに、数日やりとりを重ね、昨日公開に至った。

本人にとっては、自分の中の感覚を言葉にして、想いの輪郭を太くしてゆく時間になったんじゃないかと思う。「問いかけやコメントを問い直し、考えていくプロセスが、とても大切で必要な時間でした」という言葉も届いた。

いい仲間が見つかるといい。し、その人が、樋口さんの話を聞くのが好きなひとだといいなと心から思う。

口にしてみることで、ようやくわかることがある。頭や心の中で既にわかったような気持ちになっていることでも、言葉にしてみるとなんらかの後味が残る。その味わいは、まだ話せていないなにかを明らかにしてゆく貴重な手がかりだ。

あるいは、話しながら『ちょっと違うかも…』と感じて「っていうか」と別の言葉に言い代えてみたり。そんなことを繰り返しながら、少しづつ、彫刻のように削り出されてゆく本心や理解があると思う。

で、ポイントは「聞いてくれる人がいるから、話すことが出来る」ということだ。

彼女は「NPOの組織運営や、経営に携わった経験のある人、資金調達に長けた人、新規事業を立ち上げた経験のある方に来ていただけたら」と語っていた。そりゃそうだわ。前職は〝小学校の先生〟という彼女(ピアノと歌も得意)にとって、テーマが教育とはいえ、あたらしいNPOを立ち上げるというのはそこそこの冒険だろう。
その判断を本人が進めてゆくプロセスを、この1〜2年ごく一部分だけど私も一緒に歩ませてもらった感覚はあって、思い返すと「よく踏み出したね!」と感嘆する。

今回の求人に、彼女には持ち合わせのない経験が豊かで、アイデアを形にしてゆくことに長けたビジョナリーが「一緒にやろう!」と現れてくれたら、「心強いわー」と私も思うだろう。

でもなによりもその人が、樋口さんの話を聞くのが好きだといいなと思う。

他愛のないこと、まとまりのないことを話しながら、彼女が自分たちのすすむ道を自分自身で発見してゆく、はっきりさせてゆくことが、より可能になるので。そんな人と出会えたらなによりだなと思っている。

求人記事は書きながら一度9,000字を越えてしまい、「こりゃないよねー」と小学校時代のお話を別投稿に飛び地として切り出した。

 前に小学校で教えながら、ある料理教室で樋口さんが考えていたこと
 https://www.in-kamiyama.jp/diary/59867/

担任のクラスの子どもたちと写っている樋口さんを見ながら、「こんな日が来るなんて想像だにしなかったろうな」と思う。でも私にしたって「こんな日が来るなんて」と思うことの連続だしな。

この子どもらの中に、たまたま今回の求人記事を見かけて「先生…」と息をのむひとがいたら楽しいな。冒険をする大人の姿が、子どもたちによく見えるといい。

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