「太陽系のそと」12cm角版の注釈付き販売

お問い合わせの多い「太陽系のそと|銀河系」12cm角バージョンについて、ある経緯で生じたB品を9点、注釈付きで販売したいと思います。
ご希望の方は以下に目を通し、お申込みください。

「太陽系のそと|銀河系」は、2005年に益子・スターネットで開催した展覧会「窓」で初めて発表。(このときは15cm角)

国立天文台周辺の方々の協力を得て、2年後に製造販売を始めました。が、後述の事情から追って製造を断念していたものです。
現行品の7cm角版との違いは、解像度です。ほぼ同範囲の画像を上下で並べると、おおよそ以下のとおり(上が12cm角)。
単体で見ると両者の印象はあまり変わりませんが、こうして比べると、やはり12cm角版の方が星々の描画性が高いことがわかると思います。

 
お問い合わせは多く、自分たちも「すごくいい」と思っている。にもかかわらず現在「12cm角版」の製造を行っていない理由は、ガラスキューブの製造品質が、この約10年のあいだに決定的に劣化したからです。
最初につくった頃は、10個発注して1個くらいB品が生じるような歩留まり感でした。
「太陽系のそと」は透明度の高いガラスキューブに、レーザーで銀河系の立体データを描画しています。ガラスキューブの製造は中国で行われ、レーザーの加工は日本で行われます。
参考:「検品(中国について)」(LWサイトの記事)
ガラスキューブの品質はとても高く、わたしたちは安心して発注していたのですが、残念なことに、納品ロット毎の質が年をおって劣化してゆきました。
その違いは目を凝らしてガラスキューブを見てもわからないのですが、レーザーを打ち込んでみると銀河系の像にムラが生じます。たとえば下の写真の右のキューブのように。(これは、ケイ酸化合物の撹拌が十分でない等の理由から生じているものと思われる)

高い製造コストをかけ、いちばん最後の加工を終えたところでようやくその不全がわかる。
途中段階での検品が難しく。改善を求めても、応答の質が次第に十分でなくなってゆく。7cm角版については良質な製造バージョンの在庫があったので、12cm角版づくりは数年前に一度あきらめました。
が、国内外からお問い合わせがつづいたため、3年ほど前、思い切ってもう一度12cm角バージョンの製造を試みました。
まずサンプルで品質を確認。「これならいける」と判断してひとまず30個発注したところ、わたしたちの検品基準では全部NGという結果に。先の横並びの写真はその際のNG品の一例です。
キューブを製造した会社に返品しようにも、海外なので、輸送コストや余計なエネルギーが生じてしまいます。リサイクル処理を行わざるを得なかったのですが、そのときNG品の中ではムラが比較的軽く、制作者である自分たちでなかったらあまり気にしないかも⋯と思えるものだけ、少し手元に残しました。
3年が経過し、気持ちも落ち着いたので、今回その9個を販売しようと考えた次第です。
光源を背後に置いたとき、多少のムラに気づかれる方がいると思いますが、順光で見るときの印象はA品と変わりません。
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Beyond our solar system/太陽系のそと・B品
天の川銀河系の立体造形
・ガラスキューブ W:120×D:120×H:120mm 重さ 5.3kg
 (キューブの一辺は約10万光年)
・敷物/ハイミロン(ナイロン) 42cmΦ
・小さな読み物付き
・オリジナルデータ 国立天文台・4D2Uプロジェクト
          小久保英一郎
          加藤恒彦(→Mitaka++
・データ製作 安藤幸央(exa)
・協力 高橋真理子
・レーザマーキング エルテック(株)
価格:86,400円54,000円(本体価格50,000+消費税)
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by 2016年3月13日