山納さんと神山で、2泊3日

『つながるカフェ』出版記念ワークショップ
山納洋さん(後述しますが、すごい面白い人。しかも好人物)が、新刊『つながるカフェ』を出版するという便りがとどきました。

装丁担当の森口さんを介して「なんかしよう」という話になり、まず6/26(日)に大阪・スタンダードブックストア(心斎橋店)でトークイベントをひらきます。

写真はgreen.jpの記事〝ガス会社の社員なのにプロデューサー。カフェも、ラジオドラマもつくる山納洋さんに聞く「私的プロデュース論」〟より

さらに奥の院として、僕(西村)が最近もっぱら暮らしている四国・徳島の神山町で2泊3日のワークショップもやろう、という話になった。
そのプランを組み立てました。素敵な内容になった。どうぞお越しください。:-)
神山町は、徳島駅前からバスで約1時間。鮎喰川という川が流れています。

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プログラム案)
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初日:7/16(土)
12:10頃 ユサンピザ ランチ集合
*バスで来る人は、徳島駅前 11:05発の佐那河内線に乗車
13:30~16:30 宿まで約5kmの神山散策
17:00 大南信也さん「このまちの話」
19:00 晩ご飯(WEEK)
20:00~ 自己紹介大会

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2日目:7/17(日)
8:00 朝食
9:00~9:50 山納洋・西村佳哲「わたしたち」
10:00~12:00 山納洋「『つながるカフェ』の話」
       聞き手:西村佳哲
12:00 昼食(「535」のお弁当)
13:00~15:00 ワークショップ「コラボレーションのつくり方」
       ファシリテーター:山納 洋
*10〜15時の2つのプログラムには、一般の人も参加できます(申込み不要・無料)。この部分だけ参加する人は、お弁当の用意はないのでご注意ください。なにかご持参いただければ。昼食時間短いので、余所に食べに行くとちょっと大変だと思う。
*申込不要ですが、とくに13時からのワークショップは「遅刻厳禁」で進めるのでそこんとこよろしく。1分も待ちません。(キッパリ)

16:00~ 真鍋太一さんのテストキッチンを訪ねて
     「つながるフードハブの話」
     聞き手:山納(&西村)
19:05~ フードハブの料理長・細井さんの晩ご飯(ドリンク付)

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3日目:7/18(月祝)
8:00 朝食
9:00~12:00 西村佳哲「つながるまちの話」
       神山町でこれから始まるプロジェクトのあれこれ
12:30~ 昼食(「カフェオニヴァ」でランチプレート&スープ)
13:30~14:15 クロージング、解散
*すぐバスに乗ると、徳島駅前15:40着
 

初日の集合は「ユサンピザ」 写真:雛形(hinagata)の記事より

あらかじめ山納さんに関心がある方とは、彼が、新刊を書きながら考えたことを分かち合えれば。
山納さんから「神山に行きたい!」というリクエストをからもらい(来町は今回が初めてではない)、また違う顔を見てもらえるといいなと思っています。同時に僕も山納さんの最新の姿に触れたい。
主会場は、オープン1年目の宿「WEEK」。ここのご飯も美味しい。

2日目午後のワークショップでは、いま神山で新しい場所をつくりつつある真鍋さんに、彼(山納さん)がどんなふうにかかわるかな? というあたりが楽しみ。
真鍋さんが仲間たちと始めているのは、フードハブというプロジェクトで、矢面は新しい飲食・物販のお店。背景には、表現が少し大袈裟ですが、地域の農業の再構築があります。
彼は、野村友里さんらとノマディック・キッチンというプロジェクトを手がけている人でもある。
写真:Nomadic Kitchen のサイトより

この夜の晩ご飯をつくってくれる細井さんは、DEAN & DELUCAやToday’s Specialのペストリーを担当してきた「美味しいものをつくる人」。同プロジェクトの料理長としていま準備作業中です。
これから生まれてくる彼らのプロジェクトを、この晩はお皿ごと味わいたい。
初日の「ユサンピザ」は、いま僕が世界でいちばん好きなピザ屋さん。しかしあれをピザと呼んでいいのか⋯。最終日の「カフェオニヴァ」も宿泊先の「WEEK」も、近年の神山町の動きの大事な拠点です。
「場所」って本当に大切だなと思う。人がその土地に接続するためには、腰を下ろしたり、時間をすごせるなんらかの居場所がいる。
『つながるカフェ』の副題は「コミュニティの〈場〉をつくる方法」。そのありようを感じ、学び合える3日間を、一緒につくり出してみたいと思います。
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ゲスト: 山納 洋
ファシリテーター: 西村佳哲

ローカルゲスト: 大南信也、真鍋太一、細井恵子ほか
日時 : 2016年7月16日(土)~18日(月祝)

     集合 7/16 12:10(ユサンピザ)

     解散 7/18 14:15(カフェオニヴァ)
宿泊・会場: WEEK(神山町 地野)
定員 : 12名
参加費: 25,000円 ⋯事前に振込
宿泊滞在費: 13,280円(税込) …現地で清算
*初日「ユサンピザ」、2日目「535」のお弁当、最終日「カフェオニヴァ」のランチは、その場で各自現金精算とします。全部で4,000円ほど)
 

◎お申込み方法:
以下の事項をメールでお送りください。先着で受け付けます。 *定員に達したため、キャンセル待ちの申込受付に切り替えます。
 ・お名前:

 ・連絡用メールアドレス:(複数可)

 ・連絡用電話番号:

 ・ご住所:

 ・ご年齢:

 ・性別:

 ・お仕事・専攻など:(差し支えのない範囲で結構です)

 ・お申込みの動機:(必須、ただし選考用途ではありません)

送付先:1607yamanoh@livingworld.net

 
◎お申込み完了までの流れ:
・申込者には、定員に達し次第ご連絡さしあげます。数日以内に参加費をお振り込みいただき、その確認をもって参加申込の完了となります。

・全日程の参加が前提です。

 
ところで「山納 洋さん」は、どんな人なのか?
山納さんは説明が難しい。日替わり店主カフェのはしり「コモンカフェ」(大阪・中崎町)を立ち上げた人であり、「扇町ミュージアムスクエア(OMS)の最後の四年間のマネージャー」であり、リュックひとつでだれでも参加できる山頂のフリマ「リュックサックマーケット
」の仕掛け人のようでもあり、そのほかにもいろいろ。
とにかく多産型の人物で、そのまわりで、日々さまざまなプロジェクトや場が生まれている。
かつ本人は「大阪ガスのいち社員」という、なにがどうなっているのかよくわからないところがありますが、話をきいてみるとその駆動システムは明解です。
詳しくは神山の2泊3日にゆずるとして、西村が書いた本『自分の仕事を考える3日間』に掲載した彼のインタビューテキストを、少しだけ転載します。
 
山納 おそらく、いろいろやっているように見えますよね。でも、「僕よりも好きな人がいること」をやっているって、お気づきになりますか?
 たとえばコモンカフェって、僕よりもカフェをやりたい人がいっぱいいる場でもあるんです。六甲山カフェも、滝の見える気持ちのいい茶屋の軒先を借りてやっているのだけど、山に行ってわざわざカフェをやりたい子がいるからあの仕組みが回るわけです。
 コンセプトを立てると、僕よりアグレッシブで僕よりもやりたい人が、それを回し始める。たとえば僕が、すごくボサノバが好きで、その道ですごいミュージシャンになりたいと思っていたら、時々迷子になったり悩んだりするかもしれません。
 けど、自分より志を持って走る人がまわりにいると、ちっとも淋しくないし迷子にもならない。僕よりもやりたい人と出会って、その人たちと回してゆく仕組みをつくっていくのが好きなんです。
 僕の場合は「好き」が自分だけで完結していなくて。まわりにそんな人がいたがために、こっちに行ってしまったっていう、そんな「好き」の育ち方があるんじゃないかな。だから「自分が本当に好きなことは何だろう?」というふうには悩まない。頻度が高いものが伸びてゆく感じで。

これはもう8年くらい前のインタビューだけど、いま読んでも「役に立つ」感じがある。山納さんには彼自身がなにか「する」というより、「近くにいる誰かがなにかを出来るようにする」力があるな、と思っています。
 

by 2016年5月21日