奈良のフォーラムをおえて

奈良で開催したフォーラム「自分の仕事を考える・3日間」が終わり、約一ヶ月が過ぎようとしている。
あの場に参加していた人たちは、今頃どんなふうに過ごしているかな…と思う。

一昨日、四国の神山町に来た。

本日10日、丸亀市の猪熊弦一郎美術館で開催される地域ブランドフォーラムに、紫牟田伸子さん等と登壇するのだが、少し早く四国に入って、イン神山づくりご一緒した大南信也さんと話したり、制作メンバーとミーティングを持ったりして過ごす。

大南さんは奈良のフォーラムの初日・ゲストだ。
あの場を少し、一緒にふりかえったりもしている。

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奈良のフォーラムより。壁のポストイットは、参加者による各ゲストへのお便り。他の人たちがどんなことを考えながら話を聴き、受け取っていたか、休憩時などに垣間見れる。PHOTO:Masatsugu KAYAHARA

お便りのポストイットについて、図書館のスタッフがコピーをとり、各ゲストに後送してくれた。
それを読んだ大南さんが、イン神山のサイトで返事を書いている。フォーラムに参加した人は、どうぞ読んでみてください。
奈良で「自分の仕事」を語って・・・(大南)

ゲストの明川哲也(旧ドリアン助川)さんも、「あの日からほくほく顔がつづいている」とメールを送ってくれた。藤本智士さんは「変わりますね。世の中」と。
遠山正道さんは、会場で出会った若者の旅に部分参加するとか(遠山blog)。
 

自分にとっても「自分の仕事を考える・3日間」はいい経験だった。あの場の余韻が、からだの中にまだ残っている。
心を揺さぶられるものも多々あったし、なにより、会場の空気感が素晴らしくて。

大学の授業に始まり、いろいろなワークショップやフォーラムを開いてきたが、自分の中では過去最良の場が生起していたと思う。
昨年シブヤ大学と開いた「いま世界に必要な仕事ってなんだろう?」も空気感が良かったけど、いま僕の周辺は、フォーラムやワークショップ的な場づくりが旬なのかもしれない。
 

ワークショップやフォーラムを開催していると、「伝えたいことは?」という問いに出会うことがある。
でも「伝えたいこと」なんてない。
センソリウムでやっていたことも、リビングワールドでやっているモノづくりも、あるいはこうした場づくりも、どれもなにか伝えたいことがあるというより、共有してみたいことがあるという方がシックリくる。

太陽の光が地球にとどいている、ということ。
こんなふうに自分の仕事をつくっている人たちがいる、ということ。

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「grafを離れようと思う」と心境を語ってくれた豊嶋秀樹さん(右)。今頃ニューヨークで、奈良美智さんと作品制作に集中しているはず。PHOTO:Masatsugu KAYAHARA

 
いい空気感の質感をもう少し描写してみると、真実味があって、ワクワクする。そんな感じが、自分が関わる場や仕事に共通しているように思う。

次のフォーラムは、GW(4/29~5/1)に開催する「ワークショップフォーラム g 」。ワークショップと呼ばれる場において、大事なことはなんだろう?という問いを、互いに共有する場。
ワークショップやそのファシリテーションに興味のある方。良かったらどうぞ。
 

by 2009/2/10