インタビューの教室・年末編

ひとの話を聴き、訊く技術をめぐる三日間
 
今年から始めた「インタビューの教室」のひと区切り編を、年の終わりに二泊三日の日程で開催します。
ライター養成講座における実習のような、「取材依頼の方法」とか「どう記事にまとめるか」といった内容は扱いません。プロのインタビュアーの養成が目的ではないです。
ひとの話を「聴く」感覚やその諸相について、インタビューというかかわり方を通じて学び、考え、試し、味わえる場をつくってみようと思います。
インタビューの仕事は、「相手を選び」「会って話をきき」「まとめる」3つのステップに分けることが出来ますが、その本体にあたる「聴く」ことや「訊く」ことを扱います。
私(西村佳哲)がどのようにインタビューをしているのか? を、方法論の一つのサンプルとしてお伝えしながら、参加者が自分自身のインタビューを吟味する時間をつくる考えです。
 
 日時 :2010年12月28〜30日(火水木) 二泊三日
     集合 12/28 14:00頃
     解散 12/30 21:00頃
 ファシリテータ:西村佳哲
 場所 :東京・代々木(詳細は参加される方にお伝えします)
 参加費:34,000円/宿泊費込み(食費は個人精算)
 定員 :10〜16名程度 12名(先着順)
 
 持ち物:
  ・ノート、筆記用具
  ・クリップボード
  ・ICレコーダー(ないしテープレコーダー)
   +ヘッドフォンorイヤホン
  ・その他、宿泊用品など
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◎お申込み方法:
 以下の事項を、11/26(金)まで にメールでお送りください。
 ・お名前:
 ・連絡用メールアドレス:(複数可)
 ・連絡用電話番号:
 ・ご住所:
 ・ご年齢:
 ・性別:
 ・お仕事・専攻など:(差し支えのない範囲で結構です)
 ・お申込みの動機:(必要ですが選考時の素材にはしません)
 送付先:interview1012@livingworld.net 受付中
 
◎お申込み完了までの流れ:
・お申込みが催行人数を満たした場合、11/30(火)頃までに結果をご連絡します。数日以内に参加費をお振り込みいただき、その確認をもって参加申込みの完了となります。

 
なぜ年末のこんな時期に?
私(西村佳哲)は平日にワークショップを開くことが多く、「参加が難しい(休日でないと)」という相談をいただくことが、ままありました。
先日、今回利用する施設(東京)の空き状況を見てみたところ、普段は連日利用が難しいのですが、年末のこの時期はバッチリ空いていることに気づき、年忘れを兼ねて(?)開催してみようか…と思い立ちました。年の瀬ですが、むしろ参加しやすい人もいるかもしれないと思い。
私は、事前に大掃除を済ませ、家人にも気持ちよく送り出してもらう腹づもりです。:-)
「3日間も?」とお思いになるかもしれませんが、始まると、多分あっという間です。
 
なぜ「インタビュー」の教室を?
それほど数多くはないけど、働き方研究の流れもあって、僕はこれまで複数のインタビューワークを重ねてきました。で、この仕事が好きです。
インタビューの相手を自分で決め、自分の本にまとめているから言える言葉かもしれない。好きこのんでやっているわけだから。でもこの面白さは決して個人的なものではなく、少なからぬ人々と共有できるんじゃないかな…という気持ちがあります。
そこにもう少し踏み込んでみようと思い、初めてのインタビュー教室をひらいてみることにしました。
インタビューは「取材」ではないし、もちろん「カウンセリング」でもない。でも、その両方の働きや作用を持ちうる、きわめて微妙な関わり方の技法だと思います。
その語源は「inter(相互に)+videre(見る)」だそうだけど、「二人の間に見えてくる風景」と解釈してもいいんじゃないかと思う。
僕にとってインタビューとは、人を通じて見えてくる風景に魅入ることであり、その執筆は風景画を描く作業に似ています。
今回の教室で「きく」部分を中心に据えるのは、そこが最もライブかつ面白い部分だし、描く能力以前に、どれだけ見ているか・見えているかが、どんな絵が描けるか?ということにおいて決定的だから、です。
インタビューの技術やセンスのある人が増えることは、社会にとっても良いことでは?と思うのですが、細かい話は教室で。
プロを目指す人でなくても、ひとの話をきくことに興味のある人、インタビューを学んでみたい人。どうぞ参加してみてください。
(7月編の告知文より再録)
 
西村のインタビュー・ワーク(書籍):
自分の仕事をつくる(2003)
自分をいかして生きる(2009)
自分の仕事を考える3日間・1(2009)

 

by 2010年11月2日