インタビューのワークショップ
〝きく・はなす〟技術と感覚をめぐる五泊六日
2017・初夏の女神山編
わたしたちが「はなす」ことを可能にしているのは、本人の想いや語るチカラ以上に、聞き手の存在だと思います。きいてくれる人がいるから、はなすことが出来ている。
だとすると、物事を前進させたり展開させているのは実はビジョナリーで雄弁なひとというわけでもなく、その人の前、あるいは傍らで耳を傾けている人々なんじゃないか。そんな思いにも至ります。
このワークショップでは「きく」ことを扱います。話したり・伝えたりすること(表現)の前駆にあたる「きく」プロセス(感受)の再構築を、互いの経験を通じて試みます。
自分の働き方や生き方を、小手先でなくあり方から見直してみたいと思ったら、普段何気なくしていること、呼吸であるとか、食べる・歩く・見る・触るなど、ごくあたり前のようにくり返している日常的な行為の再構築を図るのが、もっとも効果的ではないかと思う。
ここ数年、年に2回ほどのペースでやってきて、そんな時間にもなっている気がします。
関心のある方、どうぞご参加ください。
ファシリテーター: 西村佳哲
日時 : 2017年7月3日(月)~8日(土)
集合 7/3 17:38(別所温泉駅集合)
解散 7/8 12:40頃(昼食前)
場所 : 女神山ライフセンター 信州・別所温泉近傍
参加費: 50,000円(+宿泊費 52,700円)
└ 宿泊費内訳)10,000円×5泊分と税等、現地精算
定員 : 12名(9名以上で催行)
持ち物:・筆記用具
・ICレコーダー(ないしテープレコーダー)
+ヘッドフォンorイヤホン
・その他、宿泊用品など
◎お申込み方法:
以下の事項をメールでお送りください。先着順で受け付けます。
・お名前:
・連絡用メールアドレス:(複数可)
・連絡用電話番号:
・ご住所:
・ご年齢:
・性別:
・お仕事・専攻など:(差し支えのない範囲で結構です)
・お申込みの動機:(必須、ただし選考用途ではありません)
送付先:interview_1707@livingworld.net
◎お申込み完了までの流れ:
・申込者には定員になり次第結果をご連絡します。その後、数日以内に参加費をお振り込みいただき、その確認をもって参加申込みの完了となります。
*全日程の参加が前提です。
*最後が土曜なのは、普段の生活に戻る前に、丸一日ぐらいゆっくり過ごせる時間を確保できればと思い。なので参加する方は、可能なら日曜日の予定は入れずにどうぞ。

女神山ライフセンター・周辺の様子
なぜ、インタビューのワークショップを?
インタビューは「取材」ではないし、もちろん「カウンセリング」でもない。でも、その両方の働きや作用を持ちうる、きわめて微妙な関わり方の技法だと思います。
その語源は「inter(相互に)+videre(見る)」だそうだけど、「二人の間に見えてくる風景」と解釈してもいいんじゃないかと思う。
僕にとってインタビューとは、その人の案内のもと、ある自然の只中へ入ってゆくような体験で、執筆はその風景画を描く作業に似ています。
インタビューワークは、相手を決め、話をきき、それを文章などにまとめる三つの段階で構成されます。一人称で始まった仕事が、二人称に、そして読み手を交えた三人称の仕事に移行してゆきます。
このワークショップでは主に、二つ目の「きく」部分を中心に扱います。そこが最もライブかつ面白い部分だと思うし、描く能力以前にどれだけ見て・見えているかが、絵を描く上でも決定的だと思うからです。
その意味では「きく」と同時に、「みる」ことにも触れると思う。
インタビューの技術やセンスは、たとえばライターに限らず様々な仕事で役に立つ準OS的なユーティリティのようにも思えるのですが、細かい話は女神山で。
プロを目指す人でなくても、ひとの話をきくことに興味のある人、インタビューを学んでみたい人、ライターとして仕事を重ねているけど自分のインタビューを少し見直してみようかな…といった方、どうぞご参加ください。
5泊6日のロングステイで組んでいるのは、参加メンバー同士で交わし合うインタビューの時間を、少しでも多く確保したいと考えているからです。
また日常的な仕事や暮らしから離れて、生まれて初めて会う人たちと過ごす時間の良さを、ともに味わいたいとも思っています。(西村佳哲)
「インタビュー・ワーク」として好きな自分の本を
3冊選んでみると…
『みんな、どんなふうに働いて生きてゆくの?』(2010)
『かかわり方のまなび方』(2011)
『わたしのはたらき』(2011)
by 2016年12月31日