インタビューの教室・春の新島

saroで2泊3日 + 東京で半日の、6人クラス
「インタビューの教室」は、ひとの話を〝きく〟技術と感覚をめぐるワークショップ。
夏と冬は、五泊六日のそれを信州・女神山で。春と秋には、日数が短く人数もすくない小さなそれを、どこか気持ちのいい場所で…というペースで開催しています。
その後者。2014年の春のクラスを、昨年10月にとても良い滞在をさせていただいた新島の宿「saro」で、ふたたび開くことになりました。

ご好意でまるごと貸切。
週末を含む2泊3日を saro ですごし。少し日数をあけて、東京で半日の場を持つ構成です。
 
このワークショップをつづけている基本的な動機は、「〝きく〟ことの面白さの共有」にあります。
聞こえていたのにきいていなかった音、見えていたのにみていなかったものが、「きこえ」たり「みえ」てゆくときの面白さを分かち合ってみたい。
僕自身はそれを、インタビューや、デザインの仕事の中で堪能してきました。
アウトプットしたり表現する能力が、主体的に存在する(より自己実現的に生きる)ために必要な力として捉えられている感があるけれど、発信より、むしろ受信する力の方が重要だという実感があります。
〝きく〟ことを介した人とのかかわり合いや、ご自分の〝きく力〟に関心のある方。どうぞお越しください。
 
 日時: 2014年4月18~20日(金土日) 
      集合 4/18 12:30頃(saro)
      解散 4/20 15:00頃
      └ +半日の日程は2ヶ月以内を目処に相談のうえ決定
 ファシリテータ: 西村佳哲
 場所: saro(新島)
 参加費: 49,000円(+宿泊費8,500円×2泊・朝食夕食付き、
      昼食やカフェ利用は個人精算)
      *交通の手配は各自で行い、現地集合です
 定員: 6名(先着順)
 持ち物:
  ・筆記用具

  ・クリップボード
  ・ICレコーダー(ないしテープレコーダー)

   +ヘッドフォンorイヤホン
  ・その他、宿泊用品など

saroの旧看板猫・チョビは、いまは水戸在住(2010年撮影)。新しい見習い猫がいる。

◎お申込み方法:
以下の事項をメールでお送りください。先着順で受け付けます。
 ・お名前:
 ・連絡用メールアドレス:(複数可)
 ・連絡用電話番号:
 ・ご住所:
 ・ご年齢:
 ・性別:
 ・お仕事・専攻など:(差し支えのない範囲で結構です)
 ・お申込みの動機:(参加者選考などの意図はありません)
 送付先: interview_1404@livingworld.net

◎お申込み完了までの流れ:
申込者には定員になり次第結果をご連絡します。その後、数日以内に参加費をお振り込みいただき、確認をもって参加申込みの完了となります。

 
なぜ、インタビューのワークショップを?
インタビューは「取材」ではないし、もちろん「カウンセリング」でもない。でも、その両方の働きや作用を持ちうる、きわめて微妙な関わり方の技法だと思います。
その語源は「inter(相互に)+videre(見る)」だそうだけど、「二人の間に見えてくる風景」と解釈してもいいんじゃないかと思う。
僕にとってインタビューとは、その人の案内のもと、ある自然の只中へ入ってゆくような体験で、執筆はその風景画を描く作業に似ています。
十年少々前、僕は仲間たちと「サウンドバム」というプロジェクトを手がけていました。
これは世界のあちこちに、カメラでなくレコーダーを持って出かける音の旅のシリーズで、オーロラの音を聴きに冬のアラスカへ行ったり、マレーシアの密林で幾晩も過ごしたり、ポルトガルの街角に出かけていた。ツアーの参加者は数名から十数名。
きっかけは、あるウェブの仕事でフィールドレコーダーの川崎義博さんと一緒に、世界各地のサンライズとサンセットの音を録りに出かけた二週間・世界一周の旅でした。
帰ってから一年くらい、大好きだった音楽をあまり聴く気になれなかった。窓をあければ鳥が鳴いているし、風が梢を揺らしているし、近所の学校の子どもたちが遊んでいる声もきこえる。それで十分足りてしまう自分に気づいてしまい。
美味しいものを食べるのが好きで、美味しい食材やお店に詳しい人が多い世の中より、美味しく食べる力のある人が多い社会の方が期待出来るというか、好きだという気持ちがあります。
これは「きく」ことについても同じく。
自分にとって「インタビューの教室」は、世界の果てに行かなくても出来るサウンドバムであり、日常生活の冒険のかたちなんだなと思っています。
プロを目指す人でなくても、ひとの話をきくことに興味のある人、インタビューを学んでみたい人、ライターとしてインタビューの仕事を重ねているけど少し見直してみようかなといった方。どうぞご参加ください。
(西村佳哲)
 
新島・saro への旅のこと
東京から新島への交通手段は「大型客船」「高速ジェット船」(竹芝桟橋発着)「セスナ機(調布飛行場発着)」の3種類があります(saro・新島への道のりページ参照)。
今回の集合・解散時刻は、セスナでの移動を前提に組みました。
個人的に新島でゆっくりしたい人は前泊・後泊するか、あるいは前夜に竹下桟橋を出る客船に乗ると、船中泊で翌朝新島に着きます。ワークショップは集合日の夕食後に始めるので、食事の時間に合流出来れば大丈夫。
セスナは10人乗り。

小型機はほんとうに紙飛行機のような感覚で、空気の凹凸の中を飛んでゆく。高度が低いので、窓からの眺めもまた一味違う。写真は江ノ島。よく見える。

島の東側の海。

南の灯台。

saro の客室(HPより)。

saroから歩いて3〜4分で、西側の海。この日もいい夕焼けがみれるといいな、と思っています。

「インタビュー・ワーク」として好きな自分の本を
3冊選んでみると…

みんな、どんなふうに働いて生きてゆくの?』(2010)
かかわり方のまなび方』(2011)
わたしのはたらき』(2011)

 

by 2013年12月8日