風灯: Solar

2001年の秋に、東京と京都のふたつのカフェで、風灯という灯りの試作品展示を行いました。風灯:Solarはその 2nd バージョン。
でも、マイナーチェンジ版ではナイ。
前回はボタン電池を積んでいましたが、今回は上に太陽光発電パネルが。夜になり、風がよせると、昼に充電したぶん灯ります。

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千葉大でデザインを教えている下村義弘さん。風灯の回路設計は彼の仕事

太陽光発電式に。スイッチもトラブルの少ない非接触型に。頭部も防水型にしたい!と、下村義弘さん(試作品の回路設計を担当)と、休み休み開発をつづけること4年間。2005年に入って、ようやく形に。
時間がかかったけど、太陽エネルギーで灯るものに至ったのは本当にうれしい。

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太陽光パネルや回路を入れたガラスの容器に、溶けたロウを流し込んだところ。
ロウはLEDの光を拡散させると同時に、回路や部品をモールドします。試作版づくりに参加してくれたデザイナー・福田桂さんの設計案を、ふたたび踏襲。

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2005年7月22日、益子・STARNETの展覧会で、ギャラリーの屋外に約100灯をセット。
昼間のうちに太陽光で発電。電気は、化学反応を利用しない 電気二重層キャパシタ というすごい蓄電池に。

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日が暮れて、あたりが暗くなると、風に応じてフワフワと灯りはじめます。

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昼間に来た人が、夕食を終えて戻ってきたり。近所の人が家族連れで眺めにきたり。「目をつむっていて、風を感じて目をあけると、風灯たちも光をはなっていて…」と、感想ノートに残してくれた人もいました。

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点灯時間の長さは、昼間の天気と夜の風の強さで変わります。
天気がよく、心地よい程度の風の日は、夜の12時過ぎまで灯っていました。一日中どんよりと曇っていた日は、夜9時頃になると光も弱くなる。そういう灯りです。

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木々の上で光っている風灯:Solarが、見えますか?
梢への吊り下げは、芸術的に木登りが上手い、地元の植木屋さんによる仕事。

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会期終了間際、屋外の一角にやぐらを組んで、あらたに50灯ほど追加。短冊の色味や、紙の厚さも変えて実験をつづける。

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下から見上げると、こんな感じに。

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土砂降りの雨が降った日も。今回の「風灯:Solar」の展示は、屋外耐久テストも兼ねていました。小山の上の少し激しい自然環境は、その意味でとても良かった。

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最終日の真夜中、展覧会の終了を待っていたかのように、台風11号が真上を通過。
翌2006年に同じくSTARNETで開催した「リビングワールドの仕事展」でも、木々のこずえによりたくさんの風灯を吊るし、夏の夜の風を、みなさんと楽しみました。


with 下村義弘(SDK)
制作協力:平井啓介(ナックプロ)、福田 圭(maf*maf)、関 泰子、杉原 聡、岩政隆一(GK Tech)

 

by 2005/7/23