
青梅線にて
Tariho (Living World) 2007-10-13
福生駅で姉と待ち合わせ、お墓参りへ行った帰りみち、かれこれ20年近く前に通っていた高校がある、駅のホームで降りてみた。

濡れ縁のようで、長いながーい木製のベンチは、上りと下りのどちらのホームにも健在。
たまに部活をさぼった放課後は、線路はさんで向いのホームにいる友だちと、それぞれのベンチに座り、どこへ行くでもなく、何本も電車をやり過ごして延々と喋ったり。
中学を卒業して、別々になってしまった友人たちと、ひさしぶりに待ち合わせたのもこのベンチ。

スリスリとあちこちを手で撫でまわし、何年ぶりかのツヤ出しに参加。
ときたま、こうしてツヤ出しに来るから、ずっとずっとツヤツヤでいてよと、祈る。


そして二駅先の乗り換えのターミナル駅。わたしが生まれた病院も、通った美大予備校もある。今はいくつもの大きな駅ビルに様変わり。
たいてい、期末テストが終わった後などに、夏のバーゲンなぞに繰り出したけど、今じゃ、1000円でもお釣りがくるような服がいつでも沢山、お店にある。

大きな駅ビルの側で、いまも昭和な空気を醸し出すのは、なつかしい第一デパートのロゴ。そろそろ見納めなんて嫌じゃぁ。
コンクリートの可塑性が、存分に意匠に取り入れられていた時代のビル。この形は、どんな手順でつくられたのかなとついつい想像してみたりする。
by tariho 2007/10/13