太陽系のそと

これは、天の川銀河系の立体モデル。
『太陽系のそと』というタイトルがついている理由は、このキューブ(150mm角立方)のど真ん中に、太陽系がくるようにレイアウトされているから。

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三鷹の国立天文台のデータをもとに、8万個分の恒星データを三次元で表現。
多くの人にとって銀河系のイメージは意外に平面的。立体化した銀河系は新鮮で、つい見入ってしまいます。

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この真ん中に私たちの太陽系があり、地球があり、私たちもいる。そしてその外側には、このような世界のひろがりがある。

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あらためて「宇宙はおもにスカスカだなあ」と思いました。しかし一見なにもない空間にも星間物質があり、質量的な存在があるとも聞きます。雲と水蒸気の関係のよう? それでも一番近いマゼラン星雲まで、このスケールで1m少々。その間に恒星はない。

製法は、レーザーによる内部マーキング。8万個の恒星データが、三次元でプロットされている。
データづくりは、みなとみらい駅でのCOLORS(2004)などでご一緒した安藤幸央さんという友人に担ってもらい、彼とLWの三人でああだこうだ話しながらつくった。
 

こういうものをつくっていると、世界を知る勉強のプロセスがとにかく楽しい。その意味でLWのモノづくりは、すべて一種の探検報告のようなものだと思う。
奥行きの深い世界へ足を踏み入れていって、自分たちがみたもの・気づいたこと・心が動いたことを形にするのが好きだ。

今回あらためて心が動いたのは、宇宙がおもに「まるでなにもない」空間である、ということ。
天の川銀河には約2000億の恒星があるといわれているが(4000億という説もある?)、そのまわりに星はない。最寄りのマゼラン星雲やアンドロメダ銀河まで、スカスカの空間がつづく。
イームズの「Powers of Ten」で垣間見たあの疎密感を、まじまじと立体的に感じた。

もうひとつは、私たちは銀河系のかたちを知っているように思っているけど、その正確な形はまだ把握されていないということ。
山梨県立科学館の友人・高橋さんを介し、無数の研究者がいまもなお、衛星、電波望遠鏡、赤外線探査、理論物理、様々な手法で様々な角度から「天の川銀河系」という大きな山に取り組んでいることを知った。

私たちが自明のように思っている銀河系の姿も、実はまだ大航海時代の世界地図のような段階のものであるという話も聞き、感激した。

with 安藤幸央(exa)
データ提供:4D2Uプロジェクト(国立天文台)

 

by 2005/7/23