桑の木

大きくなりすぎた桑の木を、複雑な気持ちで切った。
隣の家の壁に迫るいきおいだったので、いったん根本近くまで切って、ひこばえを待つ考え。
冬に時間がなく、葉の茂る季節になってしまった。
すると切り株から、あふれるように水が流れ出てくる…

と書くと大げさだけど、ポタポタポタポタと流れ出てきて、根のまわりの土にもどってゆく。
桑の木の背丈は4メートルぐらい。地面から枝葉に向かう水の流れ。
「こんなところにも川が流れていたのか…」と思った。
暮らしている街の庭先の木々や、街路樹、公園の木の幹の中に、上へ向かう水の流れがあることを思うと不思議な気持ちになる。
でも、その不思議な感じの正体がよくわからない。
 
10年以上前、自家に届く水(水道)の流れについて知りたくなって、近所の水道局をたずねた時のことを思い出した。
東京の上水道は、多摩川水系と利根川水系の水が混ざっている。リビングワールドがある杉並区は、おもに多摩川水系。
羽村の取水堰から狭山湖に入った水は、ここで水圧をかけられて、青梅街道にいたる太い水道管に流れ込む。そしてその後、一度も水圧が加えられることはないまま、家の蛇口に到達する。
配管図を見せてもらったのだが、住宅地の細い水道管は毛細血管のようにつながり合っていて、一定方向の水の流れはない。リクエスト・オン・デマンドで、より多く使われる方になんとなく流れている…とういうか動いていることをはじめて知った。
水圧が解放される方向へ水が流れている。風の流れと同じだ。
蛇口から飛び出してくる水は、「プハーッ!」っていう感じなんだろうか。
なんだか、超独り言の世界になってきました。
 
このGW、リビングワールドは裏庭に手を入れたり、いくつかの仕事の準備を進めたり、あと、風灯のバージョン3の打ち合わせをしていました。

080506_kuwa_01.JPG

つくっているんです。回路設計担当の下村さんと約一年ぶりの打ち合わせ。

うまくゆけば、来年・2009年の春先に、新しいバージョンの風灯をお届けできると思います!
最近の私たちは…。海外からのご注文が少し増えていて、銀河系の立体模型「太陽系のそと」を受け取った方から感想のお便りをいただいて嬉しく思ったり。
これからの自分たちの、仕事と暮らしの場づくりのことを話し合ったりしています。
GW最終日、なんとなくの近況報告となりました。
 

by 2008/5/6